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2013年9月2日月曜日

季節を告げる歌

 夕食時に突然「立って食べてはいけません!」と叫ぶ息子。彼はいつも着席のまま一心不乱に食べるので、私がそう口にしたことは一度もない。おそらく幼稚園での、先生の台詞を真似ているのだろう。園での食事風景は、なかなか賑やからしい。
 「せのじゅん、せのじゅん」。息子がリズミカルに繰り返す。先生の掛け声の真似だろうか。「はやく、はやく」。「おそい、おそい」。だんだんキレてきたらしい(笑)。まるで目に見えるようで楽しい。

 今どきの幼稚園には「家庭からウェブカメラでチェック」なんてところもあるらしいが、園での様子を知るには、基本的には子どもの言葉が頼りである。
 あまり多くは語らない息子だが、それでも時折こぼれる言葉から、いろんな風景が垣間見える。そして、言葉以上にこぼれ出してくるのが「歌」である。

 『チューリップ』『こいのぼり』など誰もが知っている歌もあるが、園で習う歌には、一般にはなじみの薄いものも少なくない。歌詞とリズムは聞き取れても、メロディはあやふやだったり細切れだったりするから、全体像が掴みにくいのが悩ましい。
 [せーんせいと、おともだち♪][かいじゅうみたいにわらうけど/すてきーなすてきなパパなんだ♪][くじらのとけいはいまなんじ/いまくじいまくじいまくじららら♪]……耳コピなんで合ってるか不安ですが。メロディはようわからん……。

 ところで前段の『すてきなパパ』『くじらのとけい』は「六月の歌」である。当然ながら「父の日」そして「時の記念日」と関係している。『チューリップ』は四月、『こいのぼり』は、もちろん五月だ。
 その月に習う歌は、園からの便りに記されている。月が変われば歌も変わる。息子が歌う,歌も変わる。

 七月に入った途端[ヤッホッホ〜なつやすみ♪]と歌い出す息子。季節はまだ梅雨なのに、来たる夏を待ち望む陽気な歌が、家中に響き渡る。ああ、もうすぐ季節が変わるのだなと、息子が歌で教えてくれる。なかなか風流な気分である。
 10月のハロウィンが終わった途端、街のBGMがクリスマスソングに変わる、そんな感じだろうか。何だか情緒に欠ける喩えのような気もするけど。

 新しい月が来た。残暑は強烈だが、なにしろ突然、切り替わるのが、この「息子の歌で知る季節」の面白いところである。二学期の始業式を終えたら、さっそく新しい歌を歌い出した。[とんぼのめがねはみずいろめがね/あーおいおそらをみてたから♪]
 園便りには『とんぼのめがね』とある。だからさっき「トンボさんにメガネあるの?」と訊いたのか。意味がわからず「ないんじゃない?」と冷たく答えてしまったよ。いやもう、早く来ないかな秋……。

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