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2013年9月10日火曜日

私が服を作る理由

 今は「お金を出せば何でも手に入る世の中」。だけど「特別な思いを込めて作りたい」「手作りのぬくもりを伝えたい」「愛情を感じてほしい」……。
 
 子どもの手作り服に関する本やサイトには、大抵そんな「まえがき」が書かれている。洋裁が必須の家事ではなくなった現代、「手作りの理由」を提示しないと顧客に訴求しにくい時代なのかもしれない。
 ところで、私は「特別な思いを込めたい」から、息子の服を作ってるんだろうか。手作りのぬくもりを伝えたいから? 母の愛を感じてほしいから?

 違うな(笑)。もちろん、いろんな方がいらっしゃるだろうが、少なくとも私は、自分の胸の内をいくら探っても、そういう理由は出てこない。
 私の初「手作り子ども服」は妊娠中に編んだベビーニット。せっかくだから妊婦らしいことを、くらいの気分だった。根がハマり性なのでせっせと編んだが、出産後は編み物どころではなくなってしまう。

 再び「手作り」に目が向いたのは、入園準備のときだった。必要に迫られて、頂き物の古いミシンを引っぱり出した。ネットで検索すれば、入園グッズの作り方もわんさか出てくる。本も沢山あるし、どれも写真入りで懇切丁寧だ。その充実ぶりに驚きつつ、手探りで仕上げていく、達成感が心地いい。
 気づけば「次に作るもの」がないと不安になるほどハマっていた。子ども服は小さくて扱いやすいし布代もリーズナブル、汚すので数も必要と、ハマる要素が揃っている。初心者ママ向けの本やサイトも充実している。無心で何かを作る作業も癒しになる。

 相方に「無理に作らなくても買えばいいのに」と言われて「作りたいんだから作らせて!」と叫んだとき、私はハッキリと自覚した。自分が服を作るのは「好きだから」「楽しいから」。それだけだと。
 もちろん、理由は人によって違う。我が子に手作り服を着せたい人、既製品にはないファッションを楽しみたい人。子どもの喜ぶ顔が楽しみ、という人も多いだろうし、それはとても素敵なことだと思う。
 ただ私は、まあ好きでやってるし、子どもも気負わず着てくれればいいかな。そんなに上手じゃないし(涙)。とはいえ、息子が着なくなれば、はたして作るだろうか。着てくれる人がいる、というのは、やはり理由として大きい気もする。

 洋裁が苦手な母は、私が服を作ると言うと驚く。私は手作りは好きだけど、スキルはないしセオリーも知らない。型紙操作もできないし、直線の製図すら面倒。本音を言えば、そこまでする気はないのだ。
 母の時代と違って、今どきの手作り界は、そんな人間にも優しい。だから私にも楽しめる。時代の流れなのだろうな、と思う。

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