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2013年9月24日火曜日

ぶきっちょさんに捧ぐ

 車の設計をしていた私の父はとても手先が器用で、子どもの頃は居間に父の製作したプラモデルの戦闘機がズラリと飾ってあった。どれも父の手で丁寧に彩色まで施された、それは見事な出来映えだった。
 ところで、私は不器用である。顔は父に似たが、器用さは似なかった。まったく遺伝は意地が悪い。

 服以外にも、ちまちま小物や雑貨を作るのが好きな私(「手順どおり作り上げる」のが好きなのであって、クリエイティビティはあまりない)だが、こういう人は一般には器用だと思われることが多い。まあ、そこは音痴なカラオケ好きがいるように「不器用な手芸好き」もいる、と了解いただくしかない。
 ちなみに子ども服は、ぶきっちょさんでも比較的入りやすい分野だ。縫う距離が少ないから失敗もリカバリーしやすい。自分の子に着せるなら多少ヘンでもいいし(←ヒドイ)。どうせ数年しか着ないし。

 そんなこんなで服作りは何とか楽しんでいるが、実はこの秋の連休に「レースを編んで作るアクセサリーキット」に挑戦し、大変な目に遭った私である。
 必要な資材がセットになった「キット」は便利で魅力的だが、パッケージ写真のように素敵な作品が自分にも作れるのでは、と錯覚(!)しがちという落とし穴がある。もちろん普通の方、器用な方には錯覚ではないと思われるが、特に繊細なアクセサリーなどをパッケージどおり再現するのは、ぶきっちょさんには難しい。早い話が、技術が要るのだ。
 以前に羊毛フェルトにトライしたときも、パッケージには愛らしいマスコット、手元にはいびつなカタマリ。ナゼ? 何が違うの? ウデ?(涙)。

 製作時間は約3時間とあったが、基本の編み方を理解するだけで数時間かかる。手順通り進めているのに、どうも見本写真と違う。編み目が不揃いでヘタなせいかと思ったら、目の数え方を間違えていた。
 だから編み物は(涙)。いや、これとて一般に流通している商品だ、普通に作ればできるはず、と必死で糸と格闘し、何とか編み上げて、よし、仕上げにアイロンを、と思って眺めたら、繋ぐ箇所を間違えてモチーフがひん曲がっていた。ちょっと泣いた。

 最近は私も「不器用というより、単にボケ……注意力が足りないのでは」と薄々気づいているが、しかし注意力もまた「器用さ」の表れだと思ったり。
 器用に見える人は、そうでない人にはなかなか到達できないレベルまで神経を行き渡らせる。その積み重ねが、美しい作品を生む。それもまた才能なのだと羨望を込めて思う、ぶきっちょな私である。
 小さなブロックを指先で扱う息子を見るにつけ、父の器用さが遺伝してるといいなあ、とムシのいいことをつい願う母である。けっこう器用そうに見えるんですけどね。親バカですかねやっぱ……。

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