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2013年9月27日金曜日

子役の条件

 ずいぶん前にほんの一時期、子ども向け映像作品の制作現場に関わっていたことがある。そのときに感じたのは、子役とは「大人の思惑通りに行動できる」ことがすべてなのだな、ということだった。

 ある女の子は当時6歳だったが、小柄で4〜5歳に見えた。この年頃で1〜2歳の違いは大きい。大人のコントロールが利きやすい6歳でありながら、4歳としても撮影できる。これは有利である。
 ハーフでも派手な美貌の持ち主でもない、どこにでもいそうな普通の女の子。実はかなりの売れっ子で、すでにTVドラマに何本も出演実績があったが、その仕事ぶりを見れば理由は明らかだった。

 現場では母親が素早くヘアメイクを整える。撮影で使う歌や振り付けは事前に完璧に覚えており、待ち時間は母子で振り付けの確認。一見おとなしいが、撮影では強烈なライト&大勢の大人たちの視線を浴びても臆せず堂々と踊り、愛らしい笑顔を見せる。
 見た目は幼くても、むしろ実年齢以上に聡明なのが見て取れた。おそらくどんな現場でも、求められた演技ができたであろうことは想像に難くない。

 同じ現場にいた4歳の男の子。ちょっと人目を引く可愛さだったが、仕事は初めてだった。歌や振り付けは「一応、聴いてきた(by 母)」。まあ、振り付け担当の方がちゃんとフォローはしてくれる。
 待ち時間は母子で周囲をキョロキョロ。案の定、子どもは撮影途中に怖がって逃げてしまった。4歳なら本来、そんなもんではある。翌日の屋外ロケでは慣れたのか元気な笑顔を見せてくれた。「登録しても仕事が来ない」と母親はグチっていたが、もしかするとその後は増えたかもしれない。

 子どもというのは親にこそ、最高の笑顔を見せる。だから「ウチの子は可愛いから子役に!」というだけでは、少し心許ないかもしれない。
 私のささやかな経験からすると、幼く見えて実は賢くて、記憶力も運動神経も良くて人見知りせず度胸もあって、大人の指示通りパッと動けるから子役に、ならイケるかも。てか、そんな子いたら私が売り込みに行きます。キックバックは相談で(笑)。
 ただ、そんな本格的じゃなくて、ちょっと記念に、という方も多いし、そうした方に適した現場もあるだろう。野暮いうつもりはないっす。古い話だしね。

 何にしろ、カメラの前で笑えなければ子役もモデルも無理であるが、息子はその点で絶望的である。
 園で撮る集合写真は、ほぼ毎回ソッポを向いている。笑うどころかギョロ目で睨み上げる。常に完璧な笑顔で写真に納まる子(大抵は女の子)もいることを思えば、適性のなさは歴然である。親が撮れば少しはマシなんだが、こればっかりはねえ(涙)。

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