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2013年9月5日木曜日

分身と恋人

 知人のパパさんが「男の子は同性としてかわいい、女の子は異性としてかわいい」と話すのを聞いて「なるほどー」と思ったので、今回はそんな話を。

 パパにとって、男の子は(年齢差はあっても)友達であり同志、そして自分の分身のような存在なのだろう。おそらくママにとっての女の子も同様に。
 親子である以上、対等な関係ではない。それでも同性どうし、友達感覚で一緒に遊びに興じたり、同性ならではの感覚や悩みを共有したり、子どもの姿にかつての自分を思い起こしたりするのだろう。
 一方、パパが娘を「異性として」かわいいと思う感覚は、男ではない私にはわからない。私に想像できるのは、息子という「異性」だけである。

 超音波で「ほら、ここにチョンと付いてるでしょ?」と医師に言われてから(よく見えなかったけど)数ヶ月後、我が家にもう一人の「男」がやってきた。
 ひとつ布団の中で、泣く子を幾度となくあやし、乳を含ませ、体をさすって寝かしつける。夜が白々と空ける頃、隣で眠る愛しい「男」を見つめて、陶然とつぶやく私。「昨日も熱い夜だった……」。

 ママにとって息子は「小さな恋人」。身悶えするほどかわいくて、隙あらば頬にチュー。四六時中一緒にいる、唯一無二の存在。確かにまるで恋人だ。
 また息子の行動が、恋人感に輪をかける。ペトッと抱きついて甘え、目が合えばチュー顔で迫ってくる。「ママだいすき」「かわいいね」等の歯の浮くような台詞を(たぶん親の真似をして)口にする。
 でも、それは「異性だから」なんだろうか。「私、娘に恋してるから」と話すママさんに会ったことがある。母というのは、我が子への恋にも似た感情を支えに、ハードな初期の子育てを乗り切るものなのかもしれない。逆に言えば、ハード故にそうした感情が人には用意されている、そんな気もする。

 息子の肌に、頬をすり寄せてつぶやく私。「ずっとツルツルでいてね。毛なんて生えないよね……」。「いや困るから」。即座にツッコむ相方。「そのうちワッサ〜って生えるから」。ギャー!! ツルピカかわゆい息子の肌に、そんな想像したくない……。
 これが娘なら「そのうち『パパくさ〜い』とか言われるよー」と言ってやるのに。そう思うと悔しい。

 今はママにベッタリの息子も、いつかは巣立っていくのだろう。似合いの伴侶を見つけ、親のことなど一顧だにせずに、自分の未来だけを見つめて。かつての自分がそうだったように。
 そう思うとジワッときて、これって父親が「娘は嫁にやらん!」ってのと同じかなあ、と思うとますますジンワリきて、これも異性ならではか。いやあ、親って切ないですね。でも伴侶は見つけてね。

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