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2013年11月18日月曜日

不純な笑顔

 子連れで街を歩くと、やたら声をかけられるのはココココでも書いたが、あまり声をかけてほしくない人の目にも止まってしまうのが厄介ではある。
 伊藤理佐さんの『おんなの窓』にも、キョーレツなエピソードが載っている。ベビーカーを押して歩いていたとき、自転車で一旦は通り過ぎた女性が、突然引き返して笑顔で話しかけてきたという。「可愛い赤ちゃんだなーと思って声をかけさせていただきました。学資保険はお考えですか?」……。

 そこまで露骨な体験はないが、赤ちゃん連れのウブそうな母親は、一部の人にとって「ネギ背負ったカモ」なのだろう。まあ、いろんな世間を見せていただいてますよ。生きるって大変(しみじみ)。
 私がよく遭遇したのは、いわゆる宅配食材。路肩に駐めた小型トラックから運転手が下りてきたと思うと「ちょっとよろしいですか?」。よろしくないので足早に立ち去る私。ここの運転手(営業も兼務!?)は、顧客のマンションの他の住人への営業も抜かりない。決め台詞は「他の階の方も会員ですよ」。
 郵便局も子連れだと高確率で「学資保険は……」。切り出されるより先に「間に合ってます」と言いたくなるほどだ。民営化とは子連れにすべからく学資保険を勧めることなのか。そうか。そうかもしれん。

 一度や二度ならいいのだが、子連れと見るや自動的に営業モードに入る、彼らのあの「相手を商売の対象としてしか見ていない」カンジがシャクに触ってしまう。別の出会い方をすれば、宅配食材だって頼むかもしれないのに、とすら思ってしまう。
 そもそも私は、店でも店員さんに話しかけられるのが苦手だ。ゆっくり見たいのに、話しかけて思考の主導権を奪おうとする、いわゆる営業トークに我ながら異様なほど嫌悪感がある。買う予定だったのに、トークに辟易して買わずに帰ったこともある。ここまでくるとちょっと変かも(すいません……)。

 子どもに直接、話しかける店員さんも多い。「まあ可愛い」なんて言われれば親も悪い気はしないから、作戦としては正しかろう。しかし「子どもさんにお渡ししてますので」と、いきなり菓子やグッズを差し出すような、いかにも「子どもから釣ろう」感がミエミエだと、さすがに興ざめしてしまう。
 週末の家電量販店。某フロアへ立ち寄った私は、店員さんの視線を一斉に浴びてのけぞった。7〜8人はいる。「○○をお探しですか」「こちらは○○タイプで……」。ギャー、何でこんなに!! すいませんごめんなさい苦手なんです(た、助けて)……。
 気づくと息子がアンパンマンのついたクリアファイルを手にしている。振り返ると名札を付けた男性が「子どもさんに……」。クリアファイルを!? てゆうか誰!? 店の制服じゃないからメーカーの人!? 何の!? とりあえず何をもらっても買わないからっ。
 くっそー、アンパンマンさえ付けときゃ子どもは喜ぶと思ってるな。その通りなのが実に悔しい。

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