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2014年11月5日水曜日

子どもってヤツは

 秋のイベントに合わせて上京した両親と、レストランで会食。子どももいるので個室をとって、美味しいお食事を、お腹一杯いただく。父などは酒のせいもあり、真っ赤な顔で早々にひっくり返っている。
 最初は息子のぶんを小皿に取り分けていたが、そのうちお互いに面倒になり、息子も嬉々として自分で箸を伸ばしはじめた。ヤバイ。こうなると「食べ過ぎコース」一直線である。ダイエット中の方もご注意を。自分の食べた量が把握しきれなくなるのだ。小皿マジ大事。いや、そういう話じゃなくて。

 親の「まだ食べるの……?」という怪訝な視線にもめげずパクついて、さすがに満腹になった息子。先に寝転がっていたジジの隣に横になるも、すぐに飽きたらしく、スックと立ち上がると「ジャンプジャンプ!」と叫びながら上下に飛び跳ね出した。
 ア然とする家族の前で「ほら、じゅうにかいもジャンプできたよ!」。顔を上気させ、そのまま「ようかい体操第一」へとなだれ込む息子。「よーでるよーでる……♪」。ハイテンションで踊り出す息子。呆然と見守る、食べ過ぎで動けない大人たち。

 まったく、子どもってヤツは。お腹がパンパンではち切れそう(!)なのに、何だその動きのキレは。大人にはまず無理である。見てるだけで吐きそう(げろげろ)。
 子どもの頃、大人が「腰が痛い」と言う意味が分からなかった。打ったわけでも怪我をしたわけでもないのに、どうして「腰が痛い」んだろう。「腰が痛い」って、いったいどんな感覚なんだろう……?
 子どもには分からないことが世の中には沢山ある。お酒やコーヒー、刺激物の味。肩を叩いたら、どうして「気持ちいい」んだろう。疲れたら眠ればいいのに、病気なら休めばいいのに、そうしないで文句だけブツブツ。へんなの、大人って。
 もちろん、今の私には「腰が痛い」の意味がよく分かる。大人の切なさを、息子も知る日が必ず来る。それまで元気に跳んでいてくれと願う母である。

 夫婦で六年間暮らし、息子が誕生し幼少時を過ごした思い出の家を離れることになった。荷物を積んだトラックが出発し、最後に身の回りの手荷物と、息子を自転車に乗せる。この建物は、すでに取り壊しの日付まで決まっている。さすがに胸が詰まる私。
 「さ、おうちさんに最後のお別れして」。そう言った私の声は、少し涙まじりだったかもしれない。これまでの日々が走馬灯のように脳裏をよぎる。自転車の後部座席から、息子の元気な声が聞こえた。「うん。おうちさん、バイバーイ!!」
 「ねえ、新しいおうち行ったらブロック遊んでもいい?」。……明るい。まったく、子どもってヤツは。大人が感傷に浸っているときも、常に未来しか見ていないらしい。さすがである。いや見習わねば。

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